利回りが上下する要因~築年数

収益物件の利回りが上下する要因をいくつかあげると、
①立地
②築年数
③取引事例
④金利
⑤景気
などがあります。

今回は、②築年数についてご説明します。

まずはこちらの図をご覧ください。

原則、収益物件は家賃収入で査定価格が決まります。
しかし、図の様に家賃収入が一緒でも、築年数が古くなるにつれて利回りが上がり、結果的に査定価格が下がります。

理由の1つは修繕費です。
外壁塗装・屋根塗装・バルコニー防水・鉄部塗装などの外部の修繕費用は一度に高額な費用が必要になります。
修繕費用の目安ですが、国土交通省発表では、RC(鉄筋コンクリート造)20戸(1LDK~2DK)の賃貸住宅では、新築から30年間で1戸あたり約225万円、1棟合計で約4,500万円の修繕費用が必要とされています。
※国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」より引用。

この様に築年数が古いと将来必要なコストが過大になるため利回りが上がります。
将来の修繕計画を考慮せずに賃貸経営をされている方はくれぐれもご注意ください。

2つ目に融資期間です。
収益物件の実務的な話になりますが、購入する買主側から見た場合、現金のみで購入できる方はほとんどいないため銀行ローンを利用します。

一般的に銀行ローンの融資期間は「対応年数-築年数=融資期間」となり、RC47年・鉄骨造34年~27年・木造22年となります。

築20年と築30年のRC物件で比較すると、
築20年RC「対応年数47年-築20年=融資期間27年
築30年RC「対応年数47年-築30年=融資期間17年
となります。

それぞれの収益物件が1億円で、フルローンで購入した場合の銀行ローン含めた年間収支を計算すると

この様に手元に残るキャッシュフローに大きく差が出ます。※簡易計算のため諸経費は含んでいません。

特に築30年を超えそうな場合は注意が必要です。築30年を超えた場合は、将来の建て替えも視野にいれなければいけません。
例えば20年経過して築50年目で建て替えするにしても、再度、銀行ローンを利用しなければいけませんし、その時の自分の年齢にも注意が必要です。定年退職していた場合は、家賃収入や純資産が一定程度ないと銀行ローンは借りれない可能性があります。
また、RCの解体費用は高額になるため、数千万円必要になる場合もありますし、建て替えするにも入居者の立退き交渉や立退き費用も必要となり想像以上に時間と金銭的負担が必要です。

下記図のようにRC物件は建物の物質的寿命は長いのですが経済寿命は30年程度になります。

このような理由で、②築年数は利回りに影響を与えます。