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健康生活だより
 
第3号
アロマテラピー について紹介いたします。
アロマテラピーとは?
アロマテラピーとは、「芳香療法」と訳される自然療法です。芳香植物(ハーブなど)から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使って、健康や美容に役立てます。芳香成分を体に取り入れることで、体調と精神の乱れを調整するのが目的です。最近では、病院や鍼灸治療院などでもアロマテラピーを利用して、治療を行っている場所も多数あり、医学的見地から薬理効果が検証されています。
主婦の友ベストBOOKS アロマテラピー図鑑〜オイルとハーブの基本がすべてわかる〜 より抜粋
アロマテラピーのはじまり
 
アロマテラピーという言葉が初めて使われたのは20世紀初頭のことでした。フランス人の化学者ガットフォセが実験中の事故で火傷をおい、とっさに目の前にあったラベンダーの精油をかけたところ、みるみる回復し彼自身を驚かせたといいます。自らの体験から、彼はこの自然療法をアロマテラピーと名付けました。アロマは芳香、テラピーは療法という意味です。植物の香りの成分は数千年もの間、古くは古代エジプト以前から薫香や浸剤の形で治療にも使われていました。

社団法人 日本アロマ環境協会 パンフレット「アロマテラピーと精油のはなし」より抜粋
 
精油とは? 大量の植物から抽出された芳香成分のエッセンス
 
植物の花やつぼみ、枝葉、果皮、樹皮などから抽出された芳香物質が精油です。原料となる芳香植物は、約3000種ありますが、精油として加工できるものは約200種。大量の芳香植物からほんのわずかの精油が作られます。たとえば、1000kgの植物から真正のラベンダーでは10〜30kg、ローズはたった100〜300gほどの精油しかとれません。芳香植物にあわせて、抽出方法が異なります。

★3つの抽出方法★
●水蒸気蒸留法
蒸留釜に原料となる芳香植物を入れ、下から蒸気を通します。蒸気の熱によって揮発成分が水などとともに蒸気となります。これを冷却すると上澄みに精油、その下には精油を少し含んだ水(芳香蒸留水=フローラルウォーター)が作られます。現在、もっとも広く使われている抽出方法です。
 
●溶剤抽出法(アブソリュート)
有機溶剤(アルコール)に原料の芳香植物を漬け込み、これを低い温度で揮発させる方法です。揮発させて後は、軟膏状の固形物が残ります。それに再びアルコールを加えて溶かし、さらに揮発させ精油を作り出します。ローズやジャスミン、ネロリなどの微妙な花の香りを抽出するのに使われる方法です。この方法で得た精油はアブソリュートと呼ばれます。
 
● 圧搾法
レモン、オレンジなど、柑橘類の果皮を器具で押しつぶして、精油を得る方法です。この場合、「エッセンス」といい、「エッセンシャルオイル」とは厳密には違いますが、一般に広く精油として扱われています。
主婦の友ベストBOOKS アロマテラピー図鑑〜オイルとハーブの基本がすべてわかる〜 より抜粋
 
精油
精油の保管はどのようにすればよいのでしょうか。
精油は紫外線や温度変化や酸化により変質しますので、高温多湿な場所や直射日光を避けて保管してください。また、ポリエチレン等でできた容器は、溶解/分解する可能性があるので、遮光できる色のついたガラス瓶が適しています。開封後は1年以内を目安に使い切りましょう。また、柑橘類の精油は、他の精油と比べて寿命が短いと言われています。
精油を飲んでもよいのでしょうか。
専門家によっては、飲用をすすめることもありますが、濃縮されているものなので、素人判断は危険です。飲用したり、目の周りた粘膜部分には使用を避けてください。
精油はどこで買えますか。また、買う際に気をつけることはありますか。
ハーブ・アロマあるいは自然療法専門店、デパートのアロマテラピーコーナーなどで買うことができます。社団法人 日本アロマ環境協会では精油の表示基準を設けています。お買い求めになる際は、商品または説明書に精油製品情報、使用上の注意事項が書かれていることを確認するとよいでしょう。
<精油製品情報>
1.ブランド名、2.品名、3.学名、4.抽出部分(部位)、5.抽出方法、6.生産国(地)または原産国(地)、7.内容量、8.発売元または輸入元。 なお、 社団法人 日本アロマ環境協会では表示基準適合精油認定制度を2001年より実施しております。
社団法人 日本アロマ環境協会パンフレット「アロマテラピーのすすめ」 より抜粋
 
香りの選び方〜あなたにとって必要な製油は〜 より効果的に楽しむための簡単な選び方をご紹介しましょう。
1.好きな香りを選ぶ
精油は自然が創りだした芸術品です。数十から数百種のもの有機物質から構成され、一つひとつの成分が独特の深みある豊な香りを奏で、私たちを魅了します。同じラベンダーでもメーカーによって、ロットによって香りが異なりますが、これは天然であることの証明でもあります。たくさんの種類があるので選ぶのに迷ってしまいますが、その時の気分や直感でご自身にぴったりくるものをお選びください。実はその精油がその時にあなたにとって必要な製油であったりするから不思議です。
 
2.目的に合わせて選ぶ

嗅覚による刺激は記憶や本能、そして感情に直接影響を及ぼすため、ストレートな情動反応を起こしやすいと言われています。疲れたからといって頭で考えて意識的にリラックスしようとしてもできないことが多いなか、嗅覚への刺激は身体や心が発する信号に素直に反応してくれます。精油が心に働き掛ける作用を知ったうえで、選ぶのもまた楽しいものです。リラックスやリフレッシュをしたい、元気を出したい・・・・、それぞれにおすすめの精油はいくつもあります。皆さんはどの精油を選びますか。

 
3.健康維持、ストレスに合わせて選ぶ
1つの精油に含まれている数十から数百種もの有機物質個々の成分については、徐々に薬理作用が解明されつつあります。例えば、抗菌・抗ウィルス作用、ホルモン調整作用、収れん・保湿作用など薬効とも言える力もあったり、自律神経のバランスを調整してくれることで安眠へ導いてくれたりもします。ただし、精油は自然のものであるがゆえに、使用を誤れば微量でも人体に対し毒性をもつものもあるため、精油の特性に対する知識を高め、使用法を守ることが必要になってきます。

※社団法人 日本アロマ環境協会では疾病治療を目的とした使い方はおすすめしておりません。
 
社団法人 日本アロマ環境協会 パンフレット「アロマテラピーと精油のはなし」より抜粋
 
精油の活用方法
★ 芳香浴
@ ティッシュペーパーに1〜2滴垂らしてデスクなどに置く
A 専用器具を用いる:キャンドル式芳香器、電気式芳香器
※ キャンドルは無煙無臭をお選びください。また火の元には十分お気をつけください。
★トリートメント
植物性のオイルをベース(キャリア)に、精油を1%以下の濃度になるように混ぜ、肌にやさしく塗布するトリートメントオイルとして利用する。
※ 顔などの敏感な部分に使用する場合はさらに低濃度での使用をおすすめします。
★入浴
@ 全身浴
浴槽に適温の湯をはり(水量約200リットル)5滴以下の精油を落とし、よくかき混ぜ拡散させてから10分〜15分程度肩までゆっくりつかる。

A 半身浴
浴槽にみぞおちまでつかる程度のお湯をはり、そこへ3滴以下の精油を落とす。よくかき混ぜ、上半身が冷えないようにタオルなどで肩をはおり、汗が出るくらいまでゆったりつかる。

B 手浴、足浴
洗面器かバケツにやや熱めの湯を入れ、3滴以下の精油を落とし、よくかき混ぜてから、その中に手や足を(手首の上、足のくるぶしの上まで)10分〜15分間くらいつける。
★吸入
ティーカップかボウルに熱湯を入れ、目的に応じた3滴以下の精油を落とし、立ち上がる香りの湯気を吸入する。
※ 吸入の際は目を閉じましょう。また、精油成分が直接粘膜を刺激することもあるため、長時間の吸入は避けましょう。
★湿布(温湿布・冷湿布)
洗面器に水または適温の湯を張り目的にあった精油を落としタオルに含ませ軽く絞り、湿布する部位に当てます。
★フレグランス
フレグランスは精油を無水エタノール、蒸留水で割ったものです。その割合によってパルファム、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンの4つに分類されます。
★その他
セルフスキンケアのためのクリーム、パック等を精油と基材を使って作ることができます。
 
* 精油をお湯に直接入れる時の注意 *
精油は水に溶けにくい性質があります。場合によっては、植物油等で希釈して使用するとよいでしょう。精油の種類によっては、肌に刺激を感じる場合があります。万が一、肌に何らかの刺激を感じた場合はただちに洗い流しましょう。
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皮膚に精油を塗布する場合は、必ずキャリアオイルなどに1%以下に希釈してから用いること、初めての使用には事前に皮膚に刺激がないかどうかパッチテストを行うとよいでしょう。
■ パッチテストの方法
希釈濃度に従ったブレンドオイルを、前腕部の内側に適量塗り、24〜48時間放置します。皮膚にかゆみや炎症などの異常が起こらないかどうか確認します。パッチテストで異常があった場合は、その時点で大量の水で洗い流し、場合によっては石鹸を使用してください。
社団法人 日本アロマ環境協会パンフレット「アロマテラピーのすすめ」 より抜粋
 
 
 
心地よい香りを生活に取り入れて、心身共にリラックスしましょう。

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